【報告】筑波大学(佐藤嘉幸、トマ・ブリッソン) 公式HP映画「哲学への権利――国際哲学コレージュの軌跡」

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【報告】筑波大学(佐藤嘉幸、トマ・ブリッソン)

2010年2月4日、筑波大学にて、佐藤嘉幸(筑波大学)氏とトマ・ブリッソン(同前)氏とともに上映会がおこなわれた(約50名ほど。通訳:小川美登里)。

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トマ・ブリッソン氏は、本作をより深く理解するために、フランスにおける哲学の社会的立場を啓蒙的に説明してくれた。フランスにおいて、哲学者は大学や高校において国家公務員であるため、国家による政治的・経済的な統制を受けやすい。サルトルをはじめとする戦後のフランス哲学者が大学とは異なる場所で活動したのは特徴的である。国際哲学コレージュは68年以後の研究教育の可能性を体現しているが、それが現在の資本主義下でいかに苦戦しているのかが映画では示されているとした。

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佐藤嘉幸氏は、哲学の有用性を新自由主義の趨勢において考察した。その上で、コレージュが掲げる無償性が微妙な仕方で資本のエコノミーから逸脱しているのではないかと述べた。フランスでは68年の歴史的出来事がヴァンセンヌの実験大学(後のパリ第8大学)を生み出し、国際哲学コレージュに先鋭的な仕方で受け継がれている。筑波大学と言えば、日本の68年に対する応答として創設された新構想大学である。なるほど、筑波大学は研究と教育の分離、教養学部の無設置、学際性の称揚、社会に開かれた大学などの新しい野心的な理念を掲げていた。しかし、フランスとは異なり政治的には保守的な立場をとっている点は興味深い対照をなす。68年への応答として創設されたフランスと日本の「開かれた大学」がなぜかくも異なる政治的傾向性をもつのか、と佐藤氏は根本的な問いを提示した。

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2009年に本作を製作したとき、まず友人たちにメールでYOUTUBEの予告編を案内した。わずか数時間後、「ぜひ筑波大学で上映しよう」と返信してくれたのが佐藤氏だった。今回は彼の充実した報告とともに、映画上映の最初の約束を果たすことができてとても嬉しい夜だった。
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[ 2010/02/04 15:31 ] 上映報告(国内) | TB(0) | コメント(-)

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