2011年7月2日、
柏まちなかカレッジの主催で、千葉県立東葛飾高等学校にて、『哲学への権利』の上映・討論会がおこなわれた。柏まちなかカレッジは、学びの場づくりによって、柏市の町と人を活気づけようと2010年に発足した地域密着型の市民活動である。東葛飾高校では大学との連携講座や教師陣による講演をおこなう「東葛リベラルアーツ講座」が実施されており、その一環としての企画でもあった。高校生10数名と一般市民ら約20名が参加した。会場はなんと地学室で、実験器具とともに懐かしい雰囲気での上映となった。

(大正時代の旧校舎の一部、玄関のポーチ(パルテノン)部分が敷地内に残されている。)

西山からフランスの大学受験や哲学教育について説明がなされた後、自由討論ではいくつもの問いが元気よく飛び出し、充実した対話となった。「哲学は対話形式でしか学べないのか、それとも、読書による独学でも学ぶことはできるのか?」「受験競争が過熱している日本社会において、高校生が物事を考えるための居場所はあるのか?」「日本人が外国人と対話する秘訣は?」「高校で倫理学を教えているが、授業では楽しく自由討論できるのに、試験問題はどうしても重要事項の穴埋め式となり、そのギャップに悩まされる。」「若手による
雑誌『哲楽』を制作しているが、哲学を一般に広めることの功罪を感じている。哲学をセールスしているようで戸惑うことがある。」「哲学を学ぶことは、今を生きることの重要性とどう関係するのか?」

柏からたくさんの元気をいただき、ありがとうございました。
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